家相を調べていると、「欠け」や「張り」という言葉が出てきます。
間取り図を見ながら、「この出っ張りは張りなのか」「このへこみは欠けなのか」「欠けがある家は良くないのか」と不安になる方も多いと思います。
特に注文住宅では、土地の形、駐車場、玄関アプローチ、日当たり、道路との関係によって、建物の形が完全な四角形にならないこともあります。
結論から言うと、家相で欠けや張りを確認することは大切ですが、欠けがあるからすぐに悪い家と決めつける必要はありません。
欠けや張りは、家相上の見方だけでなく、建築費、外壁量、雨仕舞い、メンテナンス、採光、動線にも関わるポイントです。
この記事では、家相の欠けとは何か、張りとの違い、張り欠けの見方、欠けを補う考え方を、家づくり初心者にもわかりやすく整理します。
この記事でわかること
- 家相の欠けとは何か
- 張りと欠けの違い
- 張り欠けを見るときの基本
- 欠けが気になる場所と注意点
- 欠けを補う現実的な考え方
- 家相を気にしすぎて後悔しないためのポイント
家相の欠けとは?
家相でいう「欠け」とは、建物の外形を見たときに、一部がへこんでいるように見える部分のことです。
たとえば、建物全体を四角形として見たときに、一部がくぼんでいたり、L字型やコの字型のように欠けて見えたりする場合があります。
家相では、建物の形は家全体のバランスに関わると考えられるため、欠けは気にされやすいポイントです。
ただし、現代の注文住宅では、次のような理由で建物に凹凸が出ることがあります。
- 駐車場を確保するため
- 玄関ポーチを作るため
- 隣地との距離を取るため
- 採光や通風を確保するため
- 外観デザインを整えるため
- 土地の形に合わせるため
つまり、欠けに見える部分があるからといって、必ず悪い間取りとは限りません。
大切なのは、家相上の不安だけでなく、なぜその形になっているのか、暮らしやすさや構造に問題がないかを確認することです。
家相の張りとは?欠けとの違い
欠けと一緒によく出てくるのが「張り」です。
張りとは、建物の一部が外側に出っ張っているように見える部分のことです。
ざっくり整理すると、次のようになります。
| 項目 | 意味 | 家づくりでの見方 |
|---|---|---|
| 欠け | 建物の一部がへこんで見える形 | 家相上気にされやすく、採光・外構・構造も確認したい |
| 張り | 建物の一部が外側に出て見える形 | 方位によって良い張りと見られる場合もあるが、費用や雨仕舞いも確認したい |
家相では、張りは良い意味で見られることもあります。
ただし、出っ張りが多い家は、外壁面積や屋根形状が複雑になりやすく、建築費やメンテナンス面で不利になることもあります。
家相上の張り欠けだけで判断するのではなく、建物として無理がない形かどうかも確認しましょう。

張り欠けの見方
張り欠けを見るときは、建物全体の形を大きく捉えることが大切です。
細かい凹凸まで気にしすぎると、ほとんどの間取りが気になってしまいます。
基本的には、建物の外周を見て、四角形から大きくへこんでいる部分があるか、外側に大きく出ている部分があるかを確認します。
見方のポイントは次のとおりです。
- 建物全体の外形を見る
- 大きくへこんでいる部分があるか確認する
- 大きく出っ張っている部分があるか確認する
- 玄関ポーチやバルコニーを含めるかは考え方が分かれる
- 流派や専門家によって判断が異なる場合がある
ここで注意したいのは、張り欠けの判断には流派や考え方の違いがあることです。
同じ間取りでも、見る人によって「欠け」と判断する場合もあれば、「問題ない」と判断する場合もあります。
そのため、家相を厳密に見たい場合は、最終的には専門家に確認する方法もあります。
ただし、一般の家づくりでは、細かい判定にこだわりすぎるより、間取りの使いやすさ、構造、費用、メンテナンス性とのバランスを見ることが大切です。
欠けが気にされやすい場所
家相では、どの方位に欠けがあるかを気にすることがあります。
特に、鬼門・裏鬼門や玄関まわりの欠けは不安になりやすいポイントです。
ここでは、家づくりでよく相談されやすい場所を整理します。
鬼門・裏鬼門の欠け
家相では、北東を鬼門、南西を裏鬼門として見ることが多いです。
この方位に欠けがあると、気にする方も多いと思います。
ただし、鬼門・裏鬼門に欠けがあるからといって、すぐに住んではいけない家と考える必要はありません。
まず確認したいのは、次の点です。
- その欠けはどの程度大きいのか
- 欠けができた理由は何か
- 採光や通風に悪影響がないか
- 玄関・水回り・収納との関係はどうか
- 外構や植栽で印象を整えられるか
鬼門・裏鬼門は気になりやすい場所ですが、暮らしやすさとセットで確認することが重要です。
玄関まわりの欠け
玄関まわりに欠けがあると、家相上気にされることがあります。
ただし、玄関ポーチやアプローチの関係で、玄関まわりに凹凸が出ることは珍しくありません。
玄関まわりで大切なのは、方位や欠けだけではありません。
- 玄関が暗くなりすぎていないか
- 雨の日でも使いやすいか
- 靴や荷物で散らかりにくい収納があるか
- 道路から丸見えにならないか
- 家族動線と来客動線に無理がないか
玄関まわりの欠けが気になる場合は、照明、収納、外構、植栽、玄関ドアまわりのデザインで印象を整えることもできます。
水回りまわりの欠け
浴室、洗面、トイレ、キッチンなどの水回り付近に欠けがあると、家相上気になる方もいます。
ただ、水回りで本当に重要なのは、湿気・換気・掃除のしやすさ・寒さ対策です。
確認したいのは、次のポイントです。
- 湿気がこもりにくいか
- 換気しやすいか
- 掃除しやすいか
- 水回りが寒くなりすぎないか
- 洗濯動線が悪くないか
家相上の欠けが気になっても、水回りの使いやすさが整っていれば、実際の暮らしの満足度は高くなりやすいです。
リビングまわりの欠け
リビングまわりの欠けは、採光や家具配置に影響することがあります。
家相以前に、リビングは家族が長く過ごす場所なので、明るさ、広さ、収納、外からの視線を確認したい場所です。
特に次の点を見ておきましょう。
- 家具を置いたときに使いにくくないか
- 窓の位置が不自然ではないか
- リビングが暗くならないか
- 外からの視線が入りすぎないか
- 収納やコンセントの位置に無理がないか
リビングの欠けが気になる場合でも、採光や家具配置のために必要な形であれば、暮らしやすさにプラスになることもあります。
欠けを補うとはどういうこと?
「家相の欠けを補う」と聞くと、置物や盛り塩、植栽などを思い浮かべる方もいるかもしれません。
ただし、家づくりノートでは、欠けを補うことを「何かを置けば絶対に良くなる」という意味では考えません。
欠けを補うとは、欠けによって生まれやすい不安や使いにくさを、設計・外構・暮らし方で整えることだと考えるのがおすすめです。
たとえば、次のような考え方です。
- 暗くなりやすい場所は照明で補う
- へこみ部分に植栽や外構を入れて印象を整える
- デッドスペースを収納や物置として活用する
- 湿気がこもる場所は換気を強化する
- 外からの視線が気になる場所はフェンスや植栽で調整する
- 家族が気になる場合は、設計意図を説明してもらう
欠けを「悪いもの」として怖がるより、欠けによって何が起きやすいかを見て、現実的に整えることが大切です。
欠けを補う現実的な方法
ここからは、欠けが気になる場合に考えたい現実的な対策を整理します。

外構や植栽で印象を整える
建物のへこみが気になる場合、外構や植栽で見た目のバランスを整えられることがあります。
たとえば、へこんだ部分に植栽、照明、砂利、低木、シンボルツリーなどを配置すると、外観の印象がやわらぎます。
ただし、植栽を入れすぎると手入れが大変になることもあります。
見た目だけでなく、掃除・落ち葉・水やり・虫の発生も考えて計画しましょう。
照明で暗さを補う
欠けによって玄関まわりや建物の一部が暗く感じる場合は、照明計画で補う方法があります。
玄関灯、足元灯、外構照明、室内の間接照明などを使うことで、暗さや不安感を減らしやすくなります。
特に玄関やアプローチは、夜の見え方も大切です。
防犯面も含めて、明るく安心できる計画にしましょう。
収納や外部スペースとして活用する
建物の欠けやへこみによってできたスペースは、外部収納、自転車置き場、物置、植栽スペースとして活用できることがあります。
使いにくい余白をそのまま残すより、目的を持たせることで暮らしやすさにつながります。
ただし、物置や屋外収納を置く場合は、通路幅やメンテナンス性も確認しましょう。
換気と湿気対策を強化する
欠けや建物形状によって風が抜けにくい場所ができる場合は、換気計画を確認しましょう。
特に水回りや北側のへこみ部分は、湿気がこもりやすくなることがあります。
窓の位置、換気扇、24時間換気、室内干しスペース、外壁まわりの通気などを確認しておくと安心です。
住宅会社に設計意図を確認する
欠けが気になる場合は、住宅会社や設計士に「なぜこの形になっているのか」を確認しましょう。
理由がわかると、不安が軽くなることがあります。
たとえば、採光のため、駐車場のため、隣地との距離を取るため、外観バランスのためなど、設計上の理由があるかもしれません。
確認したい質問は次のとおりです。
- この欠けに見える部分は、なぜ必要なのか
- 建物を四角に近づける案はあるか
- 四角にした場合、間取りや費用はどう変わるか
- 雨仕舞いやメンテナンス面で問題はないか
- 外構や植栽で印象を整えられるか
欠けを気にしすぎて後悔するパターン
家相の欠けを確認することは大切ですが、気にしすぎると別の後悔につながることがあります。
建物を四角にすることだけを優先してしまう
欠けを避けるために、建物をできるだけ四角くするのは一つの考え方です。
四角い建物は、構造やコストの面で有利になりやすいこともあります。
ただし、土地の形や道路の向きによっては、完全な四角形にすると採光や駐車計画、庭の使い方が悪くなることもあります。
四角にすること自体を目的にせず、暮らしやすさとのバランスを見ましょう。
外観や間取りの自由度が下がる
欠けや張りを避けることを優先しすぎると、外観や間取りの自由度が下がることがあります。
結果として、窓の位置が不自然になったり、収納が減ったり、玄関や駐車場の位置に無理が出たりすることがあります。
家相上の不安を減らすことと、実際に使いやすい家にすることは、セットで考える必要があります。
家族内で意見が割れる
家相を気にする人と、あまり気にしない人が家族内にいる場合、欠けや張りの見方で意見が分かれることがあります。
この場合は、「どの欠けは気になるのか」「どこまでなら許容できるのか」を具体的に話し合うことが大切です。
漠然と不安なまま進めるより、気になる場所を図面上で確認し、住宅会社に説明してもらうと判断しやすくなります。
家相の欠けを見るときのチェックリスト
間取り確定前には、次のポイントを確認しておきましょう。
家相の欠けチェックリスト
- 建物全体の形を大きく見たか
- 欠けに見える部分がどこにあるか確認したか
- その欠けができた理由を住宅会社に聞いたか
- 鬼門・裏鬼門や玄関まわりに大きな欠けがないか確認したか
- 欠けをなくした場合、間取りや費用がどう変わるか確認したか
- 採光・通風・駐車場・外構に悪影響がないか確認したか
- 雨仕舞い・外壁量・メンテナンス面で問題がないか確認したか
- 外構・植栽・照明・収納で整えられるか考えたか
- 家相を優先しすぎて暮らしにくくなっていないか
- 家族全員が納得しているか
土地・間取りの家相や風水が気になる方へ
玄関の向き、水回りの位置、鬼門・裏鬼門、土地の形などが気になる場合は、「土地・間取りの風水セルフチェック」で一度整理してみるのもおすすめです。
まとめ|家相の欠けは怖がりすぎず、暮らしやすさと一緒に整える
家相の欠けとは、建物の一部がへこんで見える部分のことです。
張りは、反対に建物の一部が外側に出て見える部分を指します。
家相では、欠けや張りは家全体のバランスに関わるものとして見られます。
ただし、現代の注文住宅では、土地の形、駐車場、採光、外構、デザイン、隣地との距離などの理由で、建物に凹凸が出ることもあります。
欠けがあるからといって、すぐに悪い家と決めつける必要はありません。
大切なのは、次のポイントです。
- 欠けがどこにあるか確認する
- なぜその形になっているのか理解する
- 採光・通風・外構・構造・費用への影響を見る
- 欠けをなくした場合のメリット・デメリットを比較する
- 気になる場所は照明・植栽・収納・換気で整える
- 家相だけでなく、家族の暮らしやすさを優先する
家相の欠けは、家づくりを怖がるためのものではありません。
不安を早めに整理し、設計や外構で整えるための視点として使うのがおすすめです。
間取りで気になる欠けや張りがある場合は、契約前・間取り確定前に住宅会社へ確認しておきましょう。