住宅ローンの事前審査に通ったあと、多くの人が気になるのが本審査です。
「本審査は何日くらいかかるのか」
「1週間経っても連絡がないけど大丈夫なのか」
「事前審査に通っていれば本審査も通るのか」
「本審査中に車のローンや転職は影響するのか」
このあたりは、家を買う直前ほど不安になりやすいポイントです。
結論からいうと、住宅ローンの本審査は1〜2週間程度が一つの目安です。ただし、金融機関や申込内容、物件の条件、書類の不備などによっては、3〜4週間ほどかかることもあります。auじぶん銀行の解説でも、本審査は通常1〜2週間程度、長い場合は3〜4週間かかる場合があるとされています。
また、住宅ローン全体で見ると、申し込みから融資実行までは一般的に1〜2か月程度かかることがあり、特に注文住宅ではつなぎ融資や土地先行融資が関係して、さらにスケジュール管理が重要になります。
この記事では、住宅ローンの本審査にかかる期間、本審査が長引く理由、事前審査後に注意すべきことをわかりやすく解説します。
住宅ローンの本審査は何日かかる?
住宅ローンの本審査にかかる期間は、一般的には1週間〜2週間程度が目安です。
ただし、これは必要書類がそろっていて、申込内容や物件に大きな問題がない場合です。
目安としては、次のように考えるとわかりやすいです。
| 審査・手続き | 期間の目安 |
|---|---|
| 事前審査・仮審査 | 数日〜1週間程度 |
| 本審査 | 1〜2週間程度 |
| 長引く場合 | 3〜4週間程度 |
| 住宅ローン申し込み〜融資実行 | 1〜2か月程度 |
住信SBIネット銀行の解説でも、住宅ローン申し込みから融資実行までは一般的に1〜2か月程度、事前審査は1日〜1週間、本審査は1〜2週間ほどかかる傾向とされています。
つまり、本審査だけを見れば1〜2週間が目安ですが、家づくり全体ではもっと余裕を見ておく必要があります。
住宅ローンの本審査とは?
住宅ローンの本審査とは、金融機関が正式に「この人に住宅ローンを貸してよいか」を判断する審査です。
事前審査は、年収、勤務先、勤続年数、信用情報、借入希望額などをもとに、ざっくりと融資可能性を見る審査です。
一方、本審査では、より正式な書類をもとに、申込者本人と物件の両方を詳しく確認します。
本審査で見られやすいのは、次のような項目です。
| 項目 | 見られる内容 |
|---|---|
| 年収 | 借入希望額に対して返済できるか |
| 勤務先・勤続年数 | 収入の安定性があるか |
| 信用情報 | 支払い遅れや他の借入がないか |
| 他の借入 | 車ローン、残クレ、カードローンなど |
| 健康状態 | 団体信用生命保険に加入できるか |
| 物件の担保評価 | 土地・建物に担保価値があるか |
| 契約内容 | 売買契約書・工事請負契約書の内容 |
| 書類の整合性 | 事前審査時と内容が変わっていないか |
住信SBIネット銀行の解説でも、本審査では購入物件の担保価値、売買契約の内容、団体信用生命保険への加入可否なども審査対象になり、事前審査時の情報と相違がないか厳密に確認されるとされています。
事前審査と本審査の違い
事前審査と本審査の違いを簡単に整理すると、次のようになります。
| 項目 | 事前審査 | 本審査 |
|---|---|---|
| タイミング | 物件決定前後 | 売買契約・請負契約後 |
| 目的 | 借りられそうか確認 | 正式に融資可否を判断 |
| 審査の深さ | 簡易的 | 詳細 |
| 期間 | 数日〜1週間程度 | 1〜2週間程度 |
| 必要書類 | 比較的少ない | 多い |
| 物件審査 | 簡易的 | 詳細に確認 |
| 団信審査 | 本格確認前の場合あり | 健康状態も確認 |
| 結果 | 仮の判断 | 正式な判断 |
本審査の申し込みは、事前審査に通ったあと、不動産会社やハウスメーカーと売買契約・工事請負契約を結んでから行う流れが一般的です。
ここで大事なのは、事前審査に通ったからといって、本審査も必ず通るわけではないということです。
事前審査後に状況が変わると、本審査で結果が変わる可能性があります。
本審査の流れ
住宅ローンの本審査は、一般的に次のような流れで進みます。
事前審査に通過
↓
売買契約・工事請負契約
↓
本審査申し込み
↓
必要書類の提出
↓
申込者の審査
↓
物件の審査
↓
団信の審査
↓
本審査結果の通知
↓
金銭消費貸借契約
↓
融資実行
本審査に通った後は、住宅ローン契約、いわゆる金銭消費貸借契約を結びます。
その後、決済日や引き渡し日、注文住宅なら建物完成時などに融資が実行されます。
本審査が長引く理由
本審査が長引くからといって、必ず落ちるわけではありません。
ただし、何か確認に時間がかかっている可能性はあります。
主な理由を整理します。
1. 書類に不備がある
本審査で一番多いのが、書類の不備です。
たとえば、次のようなケースです。
- 書類が不足している
- 記入漏れがある
- 住所や氏名の表記が書類ごとに違う
- 収入証明の年度が違う
- 物件資料が足りない
- 印鑑証明書や住民票の期限が古い
- 確定申告書や納税証明書が不足している
本審査では、事前審査よりも提出書類が多くなります。
auじぶん銀行の解説でも、本審査では本人確認書類のほか、会社員なら源泉徴収票や課税証明書、自営業者なら確定申告書や納税証明書、物件の確認書類などをそろえる必要があるとされています。
書類に不備があると、再提出や確認に時間がかかり、審査結果が遅れる原因になります。
2. 借入希望額が大きい
年収に対して借入希望額が大きい場合、審査が慎重になることがあります。
住宅ローンでは、年収に対する年間返済額の割合である返済負担率が重要です。
【フラット35】では、年収400万円未満は総返済負担率30%以下、年収400万円以上は35%以下という基準があります。
ただし、これはあくまで基準であって、上限まで借りても安全という意味ではありません。
借入希望額が大きい場合、金融機関は返済能力をより慎重に確認します。
3. 他の借入がある
車ローン、残クレ、カードローン、リボ払いなどがある場合も、本審査が慎重になることがあります。
他の借入があると、住宅ローンと合わせた返済負担率が高くなるからです。
特に注意したいのは、次のような借入です。
- 車ローン
- 残クレ
- カードローン
- リボ払い
- スマホ本体の分割払い
- 教育ローン
- キャッシング
- 事業用借入
事前審査のときに申告していなかった借入が本審査で見つかると、確認に時間がかかったり、審査結果に影響したりする可能性があります。
4. 事前審査後に状況が変わった
本審査で特に注意したいのが、事前審査後の状況変化です。
たとえば、次のような変化です。
- 転職した
- 退職予定が決まった
- 車ローンを組んだ
- 残クレで車を買った
- カードローンを利用した
- リボ払いが増えた
- 収入が下がった
- 物件価格が上がった
- 借入希望額を増やした
住信SBIネット銀行の解説でも、事前審査に通っていても、本審査で申込内容に変更が生じると審査結果が変わり、住宅ローンを利用できない可能性があるとされています。
事前審査に通った後ほど、むしろ大きな借入や転職は慎重に考えた方がいいです。
5. 物件の担保評価に時間がかかる
本審査では、申込者だけでなく、購入する物件も審査されます。
なぜなら、住宅ローンでは土地や建物が担保になるからです。
次のような物件では、確認に時間がかかることがあります。
- 中古住宅
- 築年数が古い物件
- 接道条件が複雑な土地
- 旗竿地
- 私道負担がある土地
- 借地権付き物件
- 市街化調整区域の物件
- 再建築不可に近い条件の物件
- 建築確認や検査済証の確認が必要な物件
注文住宅でも、土地の条件や建物計画によって確認に時間がかかることがあります。
6. 団信の確認に時間がかかる
住宅ローンでは、団体信用生命保険、いわゆる団信への加入可否も重要です。
健康状態に関する告知内容によっては、追加書類や医師の診断書が必要になることがあります。
持病がある場合や、過去の病歴を告知する場合は、通常より時間がかかることがあります。
【フラット35】では、団体信用生命保険に加入すると、万一のときに住宅ローン残高が保険金で充当される仕組みが説明されています。
団信の結果が出るまで、本審査が進みにくい場合もあります。
本審査が長いと落ちる可能性が高い?
本審査が長いからといって、必ず落ちるわけではありません。
長引く理由には、単なる書類確認や金融機関側の混雑もあります。
ただし、次のような場合は注意が必要です。
- 追加書類を何度も求められる
- 他の借入について確認される
- 勤務先や収入について詳しく聞かれる
- 物件の担保評価について確認される
- 団信で追加告知を求められる
- 事前審査時と内容が違うと言われる
この場合は、何か確認事項が出ている可能性があります。
不安なときは、住宅会社や金融機関の担当者に「現在どの確認で止まっているのか」を聞いてみるとよいです。
本審査中にやってはいけないこと
本審査中は、審査結果が出るまで大きな変化を起こさないことが大切です。
特に避けたいのは次の行動です。
- 車ローンを組む
- 残クレで車を買う
- カードローンを利用する
- リボ払いを増やす
- キャッシングをする
- 転職する
- 退職する
- クレジットカードの支払いを遅らせる
- 新しい分割払いを増やす
- 申込内容と違う変更を黙って進める
住信SBIネット銀行の解説でも、本審査では事前審査時の情報との相違が厳密に確認され、事前審査通過後に新たな借入や転職をする行為は避けるべきとされています。
これは本当に重要です。
事前審査に通った後に「もう大丈夫」と思って車を買ったり、転職したりすると、本審査で条件が変わる可能性があります。
本審査をスムーズに進めるポイント
1. 必要書類を早めにそろえる
本審査を早く進めるには、書類準備がかなり大切です。
主な必要書類は次の通りです。
| 書類 | 内容 |
|---|---|
| 本人確認書類 | 運転免許証、マイナンバーカードなど |
| 収入証明書 | 源泉徴収票、課税証明書など |
| 確定申告書 | 個人事業主・自営業の場合 |
| 納税証明書 | 個人事業主・自営業の場合 |
| 売買契約書 | 建売・マンション・土地購入など |
| 工事請負契約書 | 注文住宅の場合 |
| 重要事項説明書 | 不動産購入時 |
| 物件資料 | 図面、見積書、建築確認関係など |
| 住民票 | 家族構成確認など |
| 印鑑証明書 | 契約関連で必要になることがある |
住信SBIネット銀行の解説でも、本審査では不動産売買契約書、重要事項説明書、工事請負契約書、印鑑証明書、住民票などが求められることが一般的とされています。
書類は取得に時間がかかるものもあるので、住宅会社や金融機関に早めに確認しましょう。
2. 事前審査後に借入を増やさない
本審査前後で新しい借入を増やすのは避けましょう。
特に車のローンや残クレは、月々の返済額が大きくなりやすく、住宅ローン審査に影響しやすいです。
家を買う予定があるなら、車の買い替えは住宅ローンの融資実行後まで待つ方が安全です。
3. 申込内容を正確に書く
住宅ローン審査では、申込内容と実際の情報にズレがあると確認に時間がかかります。
特に注意したいのは、次の項目です。
- 勤務先
- 勤続年数
- 年収
- 他の借入
- 家族構成
- 自己資金
- 物件価格
- 借入希望額
うっかりミスでも、確認に時間がかかることがあります。
本審査の前に、事前審査時の内容とズレがないか確認しましょう。
4. 個人事業主は確定申告書・納税証明書を早めに準備する
個人事業主や自営業の場合、本審査で収入確認に時間がかかることがあります。
会社員なら源泉徴収票で年収がわかりやすいですが、個人事業主は確定申告書や納税証明書で所得や納税状況を確認されることがあります。
奥さまが個人事業主だったり、夫婦で収入合算を考えていたりする場合は、早めに必要書類を確認した方が安心です。
5. 注文住宅ではスケジュールに余裕を持つ
注文住宅の場合、建売住宅やマンションよりも住宅ローンの流れが複雑です。
理由は、土地購入、建物契約、着工金、中間金、最終金など、支払いタイミングが分かれるからです。
住信SBIネット銀行の解説でも、土地から購入して注文住宅を建てる場合は、住宅ローン実行前に土地代を支払うため、つなぎ融資や土地先行融資を利用するのが一般的とされています。
注文住宅では、本審査だけでなく、つなぎ融資や土地先行融資のスケジュールも確認しておきましょう。
本審査に落ちることはある?
事前審査に通っていても、本審査に落ちることはあります。
主な理由は次の通りです。
- 事前審査後に借入が増えた
- 転職や退職で勤務状況が変わった
- 収入が下がった
- 信用情報に問題が見つかった
- 申告していない借入があった
- 団信に加入できなかった
- 物件の担保評価が低かった
- 契約内容や物件資料に問題があった
- 書類内容に不整合があった
ただし、本審査に落ちたからといって、家を買えないと決まるわけではありません。
金融機関によって審査基準は異なります。
別の金融機関で通る可能性もありますし、借入額を下げる、頭金を増やす、他の借入を整理するなどの対策もあります。
本審査に落ちたときに確認したいこと
万が一本審査に落ちた場合は、焦って次々に申し込む前に、原因を整理しましょう。
確認したいのは次の点です。
| 確認項目 | 見直す内容 |
|---|---|
| 借入額 | 年収に対して高すぎないか |
| 他の借入 | 車ローン、残クレ、リボ払いがないか |
| 信用情報 | 支払い遅れがないか |
| 勤務状況 | 転職直後・退職予定がないか |
| 健康状態 | 団信で問題がなかったか |
| 物件条件 | 担保評価に問題がないか |
| 書類 | 申告内容にズレがなかったか |
原因を確認せずに別の金融機関へ申し込むと、同じ理由でまたつまずく可能性があります。
まずは住宅会社や金融機関に相談し、改善できるポイントを整理しましょう。
本審査中に不安になったらどうする?
本審査中に連絡が来ないと、不安になります。
ただ、1週間程度なら通常の範囲です。
2週間を超えても連絡がない場合や、引き渡し日・着工日が迫っている場合は、担当者に確認してもよいと思います。
聞くときは、次のように確認するとスムーズです。
住宅ローンの本審査について、現在どの段階まで進んでいるか確認できますでしょうか。
追加で必要な書類や、こちらで対応すべきことがあれば早めに準備したいです。
単に「まだですか?」と聞くより、こちらで対応できることがあるかを確認する方が建設的です。
まとめ:住宅ローンの本審査は1〜2週間が目安。注文住宅は余裕を持つ
住宅ローンの本審査は、一般的には1〜2週間程度が目安です。
ただし、書類不備、借入希望額、他の借入、転職、物件評価、団信の確認などによっては、3〜4週間ほどかかることもあります。
最後にポイントを整理します。
- 本審査は1〜2週間程度が目安
- 長引く場合は3〜4週間かかることもある
- 住宅ローン全体では申し込みから融資実行まで1〜2か月程度見る
- 本審査では申込者本人と物件の両方が詳しく見られる
- 事前審査に通っても本審査で必ず通るとは限らない
- 事前審査後の転職・新たな借入・残クレは避ける
- 書類不備があると審査が長引く
- 注文住宅ではつなぎ融資や土地先行融資も含めてスケジュール管理が必要
- 本審査が長いからといって必ず落ちるわけではない
- 不安なときは追加書類や確認事項がないか担当者に聞く
住宅ローンの本審査は、家を買う直前の大きな山場です。
ただ、必要以上に怖がる必要はありません。
大切なのは、事前審査後に状況を変えないこと、必要書類を早めにそろえること、そして注文住宅ではスケジュールに余裕を持つことです。
本審査に進んだら、車のローンや転職など大きな変更は避け、融資実行まで慎重に進めましょう。