住宅性能に関する用語|新築・注文住宅で知っておきたい性能の見方

家づくりでは、間取りやデザインだけでなく「住宅性能」を理解しておくことがとても大切です。

住宅性能とは、地震への強さ、断熱性、省エネ性、耐久性、メンテナンス性、空気環境など、家の住み心地や安全性に関わる部分のことです。

ただ、ハウスメーカーや工務店との打ち合わせでは、住宅性能表示制度、長期優良住宅、ZEH、省エネ性能、耐震等級、劣化対策等級など、普段の生活では聞かない言葉が当たり前のように出てきます。

何となく「性能が高い家の方が良さそう」と思っていても、言葉の意味がわからないままだと、会社ごとの違いや見積もりの妥当性を判断しにくくなります。

このページでは、新築・注文住宅を検討する人向けに、住宅性能に関する用語を初心者にもわかりやすく解説します。

このページでは、住宅性能に関する用語をまとめています。

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住宅性能に関する用語

住宅性能

住宅性能とは、家の住み心地や安全性、省エネ性、耐久性などを総合的に表す言葉です。

見た目のデザインや間取りだけではなく、地震に強いか、冬に寒くないか、夏に暑くないか、長く住めるか、メンテナンスしやすいかといった部分も住宅性能に含まれます。

家づくり初心者は「住宅性能=見えない部分の家の実力」と考えるとわかりやすいです。

住宅性能表示制度

住宅性能表示制度とは、住宅の性能を一定のルールに沿って評価・表示する制度です。

住宅会社ごとに「高性能です」「地震に強いです」と言われても、基準がバラバラだと比較しにくくなります。そこで、第三者が共通の基準で住宅性能を評価する仕組みが用意されています。

すべての住宅で必ず利用されるわけではありませんが、性能を客観的に確認したい人は知っておきたい制度です。

住宅性能評価

住宅性能評価とは、住宅性能表示制度に基づいて、住宅の性能を第三者機関が評価することです。

耐震性、省エネ性、劣化対策、維持管理のしやすさなど、複数の項目について評価されます。

ハウスメーカーや工務店の説明だけでなく、客観的な評価を見たい場合に役立ちます。

設計住宅性能評価

設計住宅性能評価とは、設計図面の段階で住宅の性能を評価するものです。

「この設計内容なら、どのくらいの性能がある家になるか」を建てる前に確認できます。

ただし、設計上の評価なので、実際の施工がその通りに行われるかは別の確認が必要です。建設住宅性能評価とセットで考えるとより安心です。

建設住宅性能評価

建設住宅性能評価とは、実際に建てられた住宅について、施工段階や完成時に性能を評価するものです。

設計図だけでなく、現場でどのように施工されたかも確認されます。

家づくりでは「図面上は良い家」でも、施工品質が伴わなければ意味がありません。建設住宅性能評価は、その不安を減らすための仕組みの一つです。

長期優良住宅

長期優良住宅とは、長く良好な状態で住み続けられるように、一定の性能基準を満たした住宅のことです。

耐震性、省エネ性、劣化対策、維持管理のしやすさなどが関係します。

認定を受けることで税制面などのメリットがある場合もありますが、申請費用や設計上の制約が出ることもあります。名前だけでなく、自分の家づくりに必要かどうかを確認することが大切です。

認定低炭素住宅

認定低炭素住宅とは、二酸化炭素の排出を抑えることを目的に、省エネ性能などの基準を満たした住宅です。

省エネ設備や断熱性能などが関係します。

ZEHや長期優良住宅と混同しやすいですが、それぞれ認定の目的や基準が違います。住宅会社にすすめられた場合は、メリットと費用をセットで確認しましょう。

ZEH

ZEHとは、ネット・ゼロ・エネルギー・ハウスの略です。

断熱性能を高め、省エネ設備を使い、太陽光発電などでエネルギー収支をおおむねゼロに近づける住宅のことです。

響きはかなり良いですが、太陽光発電の有無、家族の生活スタイル、初期費用、メンテナンス費用によって満足度は変わります。

Nearly ZEH

Nearly ZEHとは、ZEHに近い省エネ性能を持つ住宅のことです。

寒冷地や日射条件が厳しい地域などでは、完全なZEHにするのが難しい場合があります。そのような条件でも、一定水準以上の省エネ性能を満たす住宅として使われる考え方です。

ZEHと名前が似ていますが、基準の達成度が異なるため、内容を確認しておきましょう。

ZEH Oriented

ZEH Orientedとは、都市部の狭小地など、太陽光発電の設置が難しい住宅向けに使われるZEH系の区分です。

太陽光発電でエネルギー収支を大きく補うことが難しい場合でも、断熱性能や省エネ性能を高めることで評価されます。

「ZEH」と書かれていても、どの区分なのかによって内容が変わるため、営業担当者に確認しておくと安心です。

省エネ基準

省エネ基準とは、住宅のエネルギー消費を抑えるために定められた基準です。

断熱性能や設備の省エネ性能などが関係します。

家づくりでは「省エネ基準を満たしているか」だけでなく、「どの程度余裕を持ってクリアしているか」も見たいところです。最低限の基準と、快適な暮らしの基準は必ずしも同じではありません。

省エネ性能

省エネ性能とは、冷暖房、給湯、照明、換気などに使うエネルギーをどれだけ抑えられるかを表す性能です。

断熱性能が高い家ほど冷暖房効率は上がりやすく、省エネ設備を使うことで光熱費も抑えやすくなります。

ただし、省エネ性能は設備だけで決まるものではありません。間取り、窓の配置、日当たり、家族の暮らし方も影響します。

省エネ性能ラベル

省エネ性能ラベルとは、住宅や建物の省エネ性能をわかりやすく表示するためのラベルです。

住宅の購入者や借りる人が、省エネ性能を比較しやすくするために使われます。

家づくりでは、営業資料や広告で見かけることがあります。星の数や表示内容だけでなく、何を基準に評価されているのかを見ることが大切です。

BELS

BELSとは、建築物の省エネ性能を第三者機関が評価・表示する制度です。

住宅の省エネ性能を客観的に示す指標として使われます。

「省エネ性能が高い」と言われても比較しにくい場合、BELSの評価があると一つの判断材料になります。ただし、BELSだけで家の快適性すべてがわかるわけではありません。

断熱等性能等級

断熱等性能等級とは、住宅の断熱性能を等級で表すものです。

等級が高いほど、外の暑さや寒さの影響を受けにくい住宅になりやすいです。

ただし、断熱等級だけで快適性が決まるわけではありません。気密性、窓の性能、日射対策、換気計画もあわせて確認する必要があります。

一次エネルギー消費量等級

一次エネルギー消費量等級とは、住宅で使うエネルギー量の少なさを評価する等級です。

冷暖房、換気、給湯、照明などに使うエネルギーが関係します。

断熱性能が高く、省エネ設備が整っている住宅ほど評価されやすくなります。光熱費を抑えたい人は確認しておきたい項目です。

耐震等級

耐震等級とは、地震に対する建物の強さを表す等級です。

等級1、等級2、等級3があり、等級3が最も高い等級です。

ただし、「耐震等級3」と「耐震等級3相当」は意味が違う場合があります。正式な評価を受けているのか、会社独自の表現なのかは必ず確認しましょう。

耐風等級

耐風等級とは、台風や強風に対する建物の強さを表す等級です。

風が強い地域や、台風被害が気になる地域では確認しておきたい項目です。

普段は耐震等級ほど話題になりませんが、屋根や外壁、窓まわりの安全性にも関わるため、地域によっては重要な性能です。

耐積雪等級

耐積雪等級とは、雪の重みに対する建物の強さを表す等級です。

積雪地域では、屋根に積もる雪の重さを考えて建物を設計する必要があります。

雪が多い地域で家を建てる場合は、断熱性能だけでなく、積雪に対する構造の強さも確認しておきたいところです。

劣化対策等級

劣化対策等級とは、建物の構造部分がどれだけ長持ちしやすいかを表す等級です。

木造住宅では、柱や梁などの構造部分が湿気やシロアリなどで傷みにくいように対策されているかが関係します。

家は建てた瞬間がゴールではありません。長く安心して住むためには、劣化対策も大切な性能です。

維持管理対策等級

維持管理対策等級とは、給排水管などの点検や修理がしやすいかを表す等級です。

家の中の配管は、将来的に点検や交換が必要になることがあります。

見た目にはわかりにくい部分ですが、メンテナンスしやすい設計になっているかどうかは、長く住むほど効いてきます。

更新対策

更新対策とは、将来、配管や設備を交換しやすくするための考え方です。

家は30年、40年と住むうちに、設備や配管の交換が必要になります。

最初の建築費だけでなく、将来の交換や修理のしやすさまで考えると、結果的に住まいの負担を減らしやすくなります。

維持保全

維持保全とは、家を長く良い状態で保つために、点検・修繕・メンテナンスを行うことです。

どれだけ高性能な家でも、何もしなければ劣化します。

長期優良住宅などでは、将来の維持保全計画が重要になります。家づくりでは「建てた後にどう管理するか」も考えておきたいポイントです。

耐久性

耐久性とは、建物や部材が長く使える性能のことです。

外壁、屋根、構造材、防水、配管など、さまざまな部分に関係します。

耐久性が低いと、将来の修繕費が増えやすくなります。初期費用だけでなく、長く使ったときのコストまで見ることが大切です。

メンテナンス性

メンテナンス性とは、点検や修理、交換がしやすいかどうかを表す言葉です。

たとえば、外壁や屋根のメンテナンス周期、配管の点検しやすさ、設備交換のしやすさなどが関係します。

見た目や価格だけで選ぶと、あとからメンテナンス費用で苦労することがあります。

ライフサイクルコスト

ライフサイクルコストとは、家を建ててから住み続けるまでにかかる総費用のことです。

建築費だけでなく、光熱費、修繕費、メンテナンス費、設備交換費なども含めて考えます。

最初に安く建てられても、将来の維持費が高ければ結果的に損をすることもあります。家づくりでは総額で考えることが大切です。

可変性

可変性とは、家族構成や暮らし方の変化に合わせて、間取りを変えやすい性能のことです。

子どもが小さい時期、成長した時期、独立した後では、使いやすい間取りが変わります。

将来、壁を外したり、部屋を分けたりしやすい設計にしておくと、長く住みやすい家になります。

バリアフリー性能

バリアフリー性能とは、年齢を重ねても暮らしやすいように、段差や動線に配慮された性能です。

段差の少なさ、廊下幅、手すりの設置しやすさ、トイレや浴室の使いやすさなどが関係します。

若いうちは意識しにくいですが、長く住む家ではかなり大切な視点です。

高齢者等配慮対策等級

高齢者等配慮対策等級とは、高齢者や身体が不自由な人が暮らしやすいように配慮されているかを表す等級です。

段差、手すり、通路幅、階段の勾配などが関係します。

今すぐ必要なくても、将来の暮らしやすさを考えるなら知っておきたい性能です。

空気環境

空気環境とは、家の中の空気のきれいさや換気のしやすさを表す考え方です。

建材から出る化学物質、換気計画、湿気、におい、カビの発生しやすさなどが関係します。

高気密住宅では、空気がこもらないように計画的な換気がとても大切になります。

ホルムアルデヒド対策

ホルムアルデヒド対策とは、建材などから発生する化学物質による空気汚染を抑えるための対策です。

シックハウス症候群の原因の一つとして知られています。

現在の住宅では一定の対策が取られていますが、小さな子どもやペットがいる家庭では、内装材や換気計画も確認しておくと安心です。

シックハウス対策

シックハウス対策とは、建材や接着剤などから出る化学物質によって体調不良を起こさないようにするための対策です。

換気設備、建材の選び方、施工後の換気などが関係します。

新築のにおいが気になる人や、化学物質に敏感な人は、早めに住宅会社へ相談しておきましょう。

光・視環境

光・視環境とは、室内の明るさや日当たり、眺めなどに関する性能です。

窓の位置、方角、周囲の建物、吹き抜け、照明計画などが関係します。

明るい家にしたい場合は、窓を大きくすればいいとは限りません。暑さ、寒さ、視線、家具配置もセットで考える必要があります。

音環境

音環境とは、室内外の音に関する住み心地のことです。

外の車の音、雨音、隣家の生活音、室内の足音、洗濯機やトイレの音などが関係します。

家づくりでは後回しにされがちですが、住み始めてから気になりやすいポイントです。

遮音性能

遮音性能とは、外の音や室内の音をどれくらい遮れるかを表す性能です。

道路沿いの土地、線路近くの土地、隣家との距離が近い土地では特に重要です。

窓の性能、壁の構造、換気口の位置などによっても音の入り方は変わります。

防犯性能

防犯性能とは、空き巣や不審者の侵入を防ぎやすい住宅性能のことです。

窓、玄関ドア、勝手口、外構、照明、周囲からの見通しなどが関係します。

防犯は設備だけでなく、間取りや外構計画とも関わります。死角を作りすぎないことも大切です。

防火性能

防火性能とは、火災時に燃え広がりにくくするための性能です。

外壁、屋根、窓、玄関ドアなどの仕様や、地域の防火規制が関係します。

防火地域や準防火地域では、使える建材や窓の仕様に制限が出ることがあります。土地選びの段階から確認したいポイントです。

耐火等級

耐火等級とは、火災時にどれくらい火に耐えられるかを表す等級です。

建物の構造や開口部の仕様などが関係します。

普段の打ち合わせでは目立ちにくい項目ですが、都市部や住宅密集地では確認しておくと安心です。

防蟻性能

防蟻性能とは、シロアリ被害を防ぐための性能や対策のことです。

防蟻処理、基礎の作り方、床下換気、木材の種類、点検しやすさなどが関係します。

木造住宅では特に重要です。保証期間だけでなく、将来の再処理や点検方法も確認しておきましょう。

結露対策

結露対策とは、窓や壁の中に水滴が発生しにくくするための対策です。

断熱性能、気密性能、換気計画、窓の性能、室内の湿度管理などが関係します。

結露は見た目の問題だけでなく、カビや建物の劣化にもつながることがあります。

ヒートショック対策

ヒートショック対策とは、家の中の急激な温度差による体への負担を減らすための対策です。

リビングは暖かいのに、脱衣所や浴室、トイレが寒い家では注意が必要です。

断熱性能を高めること、家全体の温度差を小さくすること、暖房計画を考えることが大切です。

温熱環境

温熱環境とは、家の中の暑さ・寒さに関する住み心地のことです。

断熱、気密、日射、換気、冷暖房計画などが関係します。

「冬暖かく、夏涼しい家」にしたいなら、温熱環境をトータルで考える必要があります。

室内温度差

室内温度差とは、家の中の場所ごとの温度の違いです。

リビングは暖かいのに、廊下、トイレ、脱衣所が寒いという状態はよくあります。

断熱性能や空調計画が弱いと、室内温度差が大きくなりやすいです。快適性だけでなく、健康面にも関わります。

日射取得

日射取得とは、窓などから太陽の熱を室内に取り込むことです。

冬は日射をうまく取り込むことで、暖房に頼りすぎず暖かく過ごしやすくなります。

ただし、夏に日射を取り込みすぎると暑くなります。方角や庇、窓の性能とセットで考えることが大切です。

日射遮蔽

日射遮蔽とは、夏の強い日差しを室内に入れすぎないようにすることです。

庇、軒、外付けブラインド、シェード、植栽、窓の性能などが関係します。

断熱性能が高い家でも、夏の日射対策が弱いと室内が暑くなりやすいです。

パッシブ設計

パッシブ設計とは、太陽の光や風、熱などの自然エネルギーを活かして、快適に暮らせるようにする設計の考え方です。

冬は日差しを取り込み、夏は日差しを遮り、風の通り道を考えるといった工夫が含まれます。

設備に頼るだけでなく、建物そのものの設計で快適性を高める考え方です。

アクティブ設計

アクティブ設計とは、設備を使って快適性や省エネ性を高める考え方です。

太陽光発電、蓄電池、全館空調、高効率給湯器、換気設備などが関係します。

パッシブ設計が自然の力を活かす考え方なら、アクティブ設計は設備の力を活かす考え方です。どちらか一方ではなく、バランスが大切です。

快適性

快適性とは、家の中で気持ちよく暮らせるかどうかを表す言葉です。

温度、湿度、明るさ、音、空気、動線、収納、プライバシーなど、さまざまな要素が関係します。

住宅性能の数字が良くても、暮らし方に合っていなければ快適とは限りません。数字と体感の両方で考えることが大切です。

健康性能

健康性能とは、住む人の健康に配慮した住宅性能のことです。

温度差の少なさ、空気環境、湿気対策、カビ対策、換気、自然光などが関係します。

最近は、単に「広い家」「おしゃれな家」だけでなく、健康に暮らせる家を重視する人も増えています。

レジリエンス性能

レジリエンス性能とは、災害や停電などのトラブルが起きたときに、暮らしを維持しやすい性能のことです。

耐震性、太陽光発電、蓄電池、断水時の備え、防災収納、浸水対策などが関係します。

普段の暮らしでは意識しにくいですが、災害時の安心感に関わる大切な性能です。

環境性能

環境性能とは、エネルギー消費や二酸化炭素排出を抑え、環境への負荷を小さくする性能のことです。

省エネ性能、断熱性能、太陽光発電、長く使える建材などが関係します。

家計の光熱費だけでなく、将来の環境負荷まで考えた家づくりをしたい人に関係する用語です。

総合性能

総合性能とは、耐震性、断熱性、省エネ性、耐久性、メンテナンス性、快適性などをまとめて見たときの住宅の実力です。

一つの数字だけが良くても、他の部分が弱ければ住みやすい家とは限りません。

家づくりでは「UA値が良い」「耐震等級が高い」だけで判断せず、総合的にバランスを見ることが大切です。


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