新築の完成が近づくと、引き渡し前に「施主検査」や「完成検査」と呼ばれる確認の機会があります。
施主検査は、完成した家を施主自身が確認し、傷や汚れ、建具の不具合、設備の動作、図面や仕様との違いなどをチェックする大切なタイミングです。
ただ、初めて家を建てる人にとっては、
「どこを見ればいいのか分からない」
「細かいことまで指摘していいのか不安」
「住宅会社に遠慮してしまいそう」
「引き渡し後に気づいたらどうなるのか心配」
と感じることも多いと思います。
家づくりでは、間取りや住宅会社選び、住宅ローン、設備選びに意識が向きがちですが、引き渡し前の確認もとても重要です。
この記事では、新築の施主検査で見るべきポイントを、玄関・外まわり・室内・水回り・設備・収納・外構などに分けて整理します。
最後にチェックリスト形式でもまとめているので、施主検査前の準備に活用してください。
この記事でわかること
- 施主検査とは何をするものか
- 施主検査はいつ行うのか
- 施主検査前に準備しておくもの
- 引き渡し前に見るべきチェックポイント
- 指摘するときの伝え方
- 施主検査で後悔しやすいポイント
- 引き渡し後に気づいた場合の考え方
施主検査とは?
施主検査とは、新築住宅の引き渡し前に、施主が建物の仕上がりを確認する機会です。
住宅会社によっては、次のような呼び方をすることもあります。
- 施主検査
- 完成検査
- 引き渡し前検査
- 内覧会
- 竣工検査
- 完了確認
呼び方は違っても、目的はおおむね同じです。
施主検査では、完成した家を実際に見ながら、傷や汚れ、建具の動き、設備の動作、図面や仕様との違いなどを確認します。
ただし、施主検査は「家の欠陥をすべて見つけるための専門検査」ではありません。
構造や断熱、配管、施工精度など、完成後に見えなくなる部分まで施主が確認するのは難しいです。
そのため、施主検査では、主に次のような点を確認するものだと考えると現実的です。
- 目に見える傷や汚れ
- 建具や窓の動き
- 設備の動作
- 図面・仕様と違う部分
- 入居前に直してほしい不具合
- 引き渡し後の生活に影響しそうな点
施主検査は、住宅会社を責めるための場ではありません。
気持ちよく入居するために、気になる点を共有し、引き渡し前に直せるものを確認する場です。
施主検査はいつ行う?
施主検査は、一般的には引き渡しの少し前に行われます。
目安としては、引き渡しの1〜2週間前くらいに設定されることが多いです。
ただし、住宅会社や工事の進み具合によって時期は変わります。
施主検査のタイミングで確認したいのは、次の点です。
- 引き渡し前に補修する時間が残っているか
- 外構工事はどこまで終わっているか
- クリーニングは済んでいるか
- 設備の動作確認ができる状態か
- 電気・水道が使える状態か
- 指摘事項の再確認日があるか
施主検査から引き渡しまでの期間が短すぎると、指摘した内容を直す時間が足りないことがあります。
可能であれば、引き渡し直前ではなく、補修期間を確保できる日程にしてもらうと安心です。
施主検査前に準備しておきたいもの
施主検査に行くときは、手ぶらではなく、確認しやすい道具を持っていくと便利です。
最低限、次のものを用意しておくとよいです。
| 持ち物 | 使い方 |
|---|---|
| スマホ | 傷や不具合の写真・動画を撮る |
| 図面 | 位置や仕様が合っているか確認する |
| メジャー | 家具・家電・カーテン・収納寸法を確認する |
| 付箋・マスキングテープ | 気になる場所に目印を付ける |
| メモ帳・ペン | 指摘内容や担当者の説明を記録する |
| 懐中電灯 | 収納内・床下点検口・暗い場所を見る |
| 水平器アプリ | 気になる傾きがある場合の参考にする |
| 充電器・モバイルバッテリー | 写真や動画を多く撮るため |
| チェックリスト | 見落とし防止に使う |
特にスマホの写真は重要です。
気になる場所を撮影するときは、アップの写真だけでなく、どこの場所か分かるように少し引いた写真も撮っておくと後で確認しやすくなります。
また、付箋やマスキングテープを使う場合は、住宅会社に使ってよいか確認しましょう。
壁紙や塗装面に直接貼ると跡が残る可能性があるため、貼る場所には注意が必要です。
施主検査で見るべき全体の流れ
施主検査では、家の中をなんとなく歩き回るだけだと見落としやすくなります。
おすすめは、外から内へ、部屋ごとに順番を決めて確認することです。
たとえば、次のような順番で見ると整理しやすいです。
- 外まわり・外壁・基礎
- 玄関・ポーチ
- リビング・ダイニング
- キッチン
- 洗面所・脱衣所
- 浴室
- トイレ
- 寝室・子ども部屋
- 収納
- 階段・廊下
- バルコニー・ベランダ
- 外構・駐車場
- 設備・スイッチ・コンセント
- 書類・保証・引き渡し説明
住宅会社の担当者の案内に任せるだけでなく、自分たちでも確認したい順番を決めておくと安心です。

外まわり・外壁・基礎のチェックポイント
まずは建物の外まわりを確認します。
外まわりは、普段の生活で毎日細かく見る場所ではありませんが、雨風や日差しを受ける重要な部分です。
外壁
外壁では、次のような点を確認します。
- 目立つ傷や汚れがないか
- 外壁材の欠けや割れがないか
- 塗装ムラがないか
- シーリング材に隙間や切れがないか
- サッシまわりの処理に違和感がないか
- 換気口や配管まわりの処理が雑でないか
- 図面や仕様と違う外壁材になっていないか
外壁は、足場が外れた後に初めて全体が見えることも多いです。
特に道路側や玄関まわりなど、目に入りやすい場所は確認しておきましょう。
基礎
基礎では、次の点を確認します。
- 大きなひび割れがないか
- 欠けや大きな補修跡がないか
- 水たまりができていないか
- 換気口や基礎まわりにゴミが残っていないか
- 配管まわりの処理に違和感がないか
細かなヘアクラックの判断は素人には難しいため、気になる場合は写真を撮って住宅会社に説明を求めましょう。
「これは問題ないですか?」と聞いて、回答を記録しておくことが大切です。
雨どい・排水まわり
雨どいや排水まわりでは、次の点を見ます。
- 雨どいに歪みや外れがないか
- 雨どいの固定が不自然でないか
- 排水口まわりにゴミが溜まっていないか
- 雨水桝の位置を確認したか
- 敷地内に水が溜まりそうな場所がないか
雨の日にしか分からないこともありますが、見た目で分かる不具合は施主検査時に確認しておきましょう。
玄関・ポーチのチェックポイント
玄関は毎日使う場所であり、来客の目にも入りやすい場所です。
使い勝手と仕上がりの両方を確認しましょう。
玄関ドア
玄関ドアでは、次の点を確認します。
- 傷やへこみがないか
- 開閉がスムーズか
- 鍵が問題なく使えるか
- スマートキーや電子錠が正常に動くか
- ドアクローザーの閉まり方が強すぎないか
- ドア枠との隙間に違和感がないか
- 防犯サムターンや補助錠の説明を受けたか
玄関ドアは、重さや閉まるスピードも確認しておきたいポイントです。
強く閉まりすぎる、途中で止まる、異音がする場合は、その場で確認してもらいましょう。
玄関タイル・土間
玄関タイルや土間では、次の点を確認します。
- タイルの割れや欠けがないか
- 目地に大きな乱れがないか
- 汚れや接着剤の跡がないか
- 水が溜まりそうな勾配になっていないか
- 段差の高さに違和感がないか
玄関は靴や荷物で傷がつきやすい場所ですが、入居前からある傷や欠けは確認しておきましょう。
シューズクローク・玄関収納
玄関収納では、次の点を確認します。
- 棚板に傷がないか
- 棚板の高さを変えられるか
- 扉の開閉がスムーズか
- ハンガーパイプやフックがしっかり固定されているか
- 照明が暗すぎないか
- 換気やにおい対策に問題がないか
シューズクロークは、住んでから物が増えやすい場所です。
棚やパイプの位置が使いやすいか、図面通りか確認しておきましょう。
室内の壁・床・天井のチェックポイント
室内では、まず壁・床・天井の仕上がりを確認します。
壁紙・クロス
壁紙では、次の点を確認します。
- 目立つ傷や汚れがないか
- クロスの浮きや剥がれがないか
- 継ぎ目が目立ちすぎていないか
- 角の処理が雑でないか
- コンセントやスイッチまわりの切り口が雑でないか
- 天井との境目に隙間がないか
クロスは、光の当たり方によって見え方が変わります。
できれば、部屋の照明をつけたり、窓からの光を変えたりしながら確認するとよいです。
床
床では、次の点を確認します。
- 傷やへこみがないか
- 床鳴りがしないか
- きしみが気にならないか
- フローリングの隙間に違和感がないか
- 色ムラや汚れがないか
- 巾木との隙間が大きすぎないか
床は入居後に家具を置くと確認しにくくなります。
特にリビング、廊下、階段まわりなど、人がよく通る場所は丁寧に見ておきましょう。
天井
天井では、次の点を確認します。
- クロスの浮きや汚れがないか
- ダウンライトまわりの処理がきれいか
- 点検口の開閉に問題がないか
- 換気口や火災報知器の位置が図面通りか
- 照明の位置に違和感がないか
天井は普段あまり見ない場所ですが、照明や換気口まわりに施工の粗が出ることもあります。
建具・ドア・窓のチェックポイント
建具や窓は、毎日開け閉めする部分です。
少しの不具合でも、住んでからストレスになりやすいので確認しておきましょう。
室内ドア
室内ドアでは、次の点を確認します。
- 開閉がスムーズか
- ドアが自然に開いたり閉じたりしないか
- 枠に当たらないか
- 異音がしないか
- 鍵が正常にかかるか
- ソフトクローズが正常に動くか
- 傷や汚れがないか
引き戸の場合は、レールや戸車の動きも確認します。
開け閉めが重い、途中で引っかかる、閉まりきらない場合は調整してもらいましょう。
窓・サッシ
窓では、次の点を確認します。
- 開閉がスムーズか
- 鍵が正常にかかるか
- 網戸がスムーズに動くか
- ガラスに傷や汚れがないか
- サッシに傷やへこみがないか
- 隙間風が気にならないか
- シャッターや雨戸が正常に動くか
窓は、すべて実際に開け閉めして確認しましょう。
特に高窓や普段使わなさそうな窓は見落としやすいです。
網戸
網戸では、次の点を確認します。
- 破れがないか
- たるみがないか
- レールから外れやすくないか
- 開閉時に引っかからないか
- 隙間が大きくないか
網戸は小さな不具合でも、虫の侵入や使いにくさにつながります。
新築時点で破れやたるみがある場合は指摘しましょう。
コンセント・スイッチ・照明のチェックポイント
電気まわりは、図面と照らし合わせながら確認します。
コンセント
コンセントでは、次の点を確認します。
- 図面通りの位置にあるか
- 必要な数があるか
- 高さが想定通りか
- 家具で隠れそうな位置にないか
- 屋外コンセントが設置されているか
- アース付きコンセントが必要な場所にあるか
- LANコンセントやテレビ端子の位置が合っているか
コンセントは、引き渡し後に増設するのが大変です。
図面上で決めた位置と実際の使い勝手にズレがないか確認しておきましょう。
スイッチ
スイッチでは、次の点を確認します。
- 位置が使いやすいか
- どのスイッチがどの照明か分かるか
- 玄関・廊下・階段で使いやすいか
- 寝室でベッドから操作できるか
- 人感センサーが正常に反応するか
- 外部照明のスイッチが分かりやすいか
スイッチは毎日使うため、生活動線に合っていないとストレスになります。
実際に玄関から入る、階段を上がる、寝室に入るなど、動きながら確認すると分かりやすいです。
照明
照明では、次の点を確認します。
- すべて正常に点灯するか
- ダウンライトの位置が図面通りか
- ペンダントライトの位置がダイニングテーブルと合いそうか
- 調光・調色が正常に動くか
- 人感センサーの反応範囲に問題がないか
- 屋外照明が正常に点くか
- 施主支給照明の取り付けが必要か
入居初日に照明がないと困る場所もあるため、住宅会社が付ける照明と自分で用意する照明を確認しておきましょう。
キッチンのチェックポイント
キッチンは設備が多く、不具合があると生活への影響が大きい場所です。
キッチン本体
キッチン本体では、次の点を確認します。
- 天板に傷や汚れがないか
- 扉や引き出しの開閉がスムーズか
- 引き出しが干渉しないか
- 収納内部に傷がないか
- ソフトクローズが正常に動くか
- シンクに傷やへこみがないか
- 水栓がぐらつかないか
キッチンは入居後すぐに使うため、引き出しや水栓などは実際に触って確認しましょう。
水まわり・排水
水まわりでは、次の点を確認します。
- 水が正常に出るか
- お湯が出るか
- 水漏れがないか
- 排水がスムーズか
- シンク下に水漏れ跡がないか
- 排水口のにおいが気にならないか
水漏れは、入居後のトラブルにつながりやすい部分です。
可能であれば、水をしばらく流して、シンク下も確認しましょう。
コンロ・食洗機・換気扇
設備では、次の点を確認します。
- IHやガスコンロが正常に動くか
- 食洗機が正常に動くか
- 換気扇が正常に動くか
- 異音がないか
- 操作説明を受けたか
- フィルターや掃除方法を確認したか
設備は説明を聞いただけでは忘れやすいため、必要であれば動画を撮っておくのもおすすめです。
洗面所・脱衣所・ランドリールームのチェックポイント
洗面所や脱衣所は、水まわりと収納、家事動線が集まる場所です。
確認したいのは、次の点です。
- 洗面台に傷や汚れがないか
- 水栓が正常に動くか
- 水漏れがないか
- 排水がスムーズか
- 鏡や収納扉の開閉に問題がないか
- タオル掛けや棚がしっかり固定されているか
- 洗濯機置き場のサイズに問題がないか
- 洗濯機用水栓の位置が合っているか
- 排水口の位置が合っているか
- 室内干し金物がしっかり固定されているか
- 乾燥機用のコンセントやガス栓があるか
ランドリールームやファミリークローゼットを作った場合は、物干し、作業台、収納、コンセントの位置も確認しましょう。
浴室のチェックポイント
浴室では、傷や水まわり、換気設備を確認します。
- 浴槽に傷や汚れがないか
- 壁や床に傷がないか
- ドアの開閉がスムーズか
- 水栓・シャワーが正常に動くか
- お湯が出るか
- 排水がスムーズか
- 換気扇や浴室乾燥機が動くか
- 浴室リモコンが正常に動くか
- 手すりや棚がしっかり固定されているか
- コーキングに隙間や乱れがないか
浴室は引き渡し後すぐに使う場所です。
傷や汚れは入居後だと判断が難しくなるため、早めに確認しておきましょう。
トイレのチェックポイント
トイレでは、設備の動作と仕上がりを確認します。
- 便器に傷や汚れがないか
- 水が正常に流れるか
- 水漏れがないか
- ウォシュレットが正常に動くか
- 換気扇が動くか
- ペーパーホルダーの位置が使いやすいか
- タオル掛けがしっかり固定されているか
- 収納の開閉に問題がないか
- 床や壁紙に汚れがないか
- ドアの鍵が正常にかかるか
トイレは狭い空間なので、ペーパーホルダーや収納扉が体に当たらないかも確認しておきましょう。
収納のチェックポイント
収納は、住んでから不便さに気づきやすい場所です。
施主検査では、次の点を確認しましょう。
- 棚板に傷がないか
- 棚板の高さを変えられるか
- ハンガーパイプがしっかり固定されているか
- 扉の開閉がスムーズか
- 照明が必要な収納に付いているか
- コンセントが必要な収納にあるか
- 床や壁に汚れがないか
- 奥まで見やすいか
ウォークインクローゼットやファミリークローゼットでは、照明の明るさも大切です。
収納内が暗いと、入居後に物を探しにくくなります。
階段・廊下のチェックポイント
階段や廊下は、安全性に関わる場所です。
- 手すりがしっかり固定されているか
- 階段に傷やへこみがないか
- 踏み板にきしみがないか
- 滑りやすくないか
- 照明が暗すぎないか
- スイッチの位置が使いやすいか
- フットライトが正常に動くか
- 廊下幅に違和感がないか
- 建具と干渉しないか
階段は、荷物を持って上り下りすることもあります。
実際に歩いてみて、手すりや照明の位置を確認しましょう。
バルコニー・ベランダのチェックポイント
バルコニーやベランダがある場合は、次の点を確認します。
- 床に傷や汚れがないか
- 排水口にゴミが詰まっていないか
- 水が溜まりそうな場所がないか
- 手すりにぐらつきがないか
- 物干し金物がしっかり固定されているか
- 外部コンセントや水栓が正常か
- 室内への段差が危なくないか
バルコニーは、雨の日に水の流れを確認しないと分からないこともあります。
施主検査時点で分かる範囲を確認し、気になる点は質問しておきましょう。
外構・駐車場のチェックポイント
外構が引き渡し前に完成している場合は、外構も確認します。
- 駐車場に車を入れやすいか
- コンクリートに大きなひびや欠けがないか
- 門柱・ポスト・表札の位置が使いやすいか
- 宅配ボックスが正常に使えるか
- インターホンが正常に動くか
- アプローチが歩きやすいか
- 夜間照明が暗すぎないか
- 水たまりができそうな場所がないか
- 植栽や土の状態に問題がないか
外構工事が引き渡し後に残る場合は、どこまでが未完成で、いつ完了予定なのかを確認しておきましょう。
図面・仕様との違いを確認する
施主検査では、傷や汚れだけでなく、図面や仕様との違いも確認します。
確認したいのは、次のような点です。
- コンセントやスイッチの位置
- 照明の位置
- 棚や収納の仕様
- 建具の開き勝手
- 窓の種類や開き方
- 壁紙や床材の種類
- キッチンや洗面台の仕様
- タオル掛けやペーパーホルダーの位置
- 外壁や屋根の色
- 外構の仕様
もし図面や仕様書と違う部分があったら、その場で確認しましょう。
ただし、現場での調整や変更合意があった場合もあります。
「なぜこの仕様になっているのか」「変更記録はあるか」を確認することが大切です。
施主検査で指摘するときの伝え方
施主検査では、気になる点を見つけたときの伝え方も大切です。
遠慮しすぎる必要はありませんが、感情的に責める必要もありません。
おすすめは、次のように伝えることです。
- 「ここに傷があるように見えるのですが、確認してもらえますか?」
- 「この建具の動きが少し重い気がします」
- 「図面ではこの位置だったと思うのですが、確認できますか?」
- 「これは補修対象になりますか?」
- 「引き渡し前に直せる内容でしょうか?」
- 「補修後に再確認できますか?」
大切なのは、指摘内容を記録に残すことです。
口頭だけで終わると、後から認識のズレが起きることがあります。
指摘事項は、住宅会社側のチェックシートやメールで残してもらうと安心です。
指摘事項は写真とメモで残す
施主検査で気になる場所があったら、必ず写真とメモを残しましょう。
記録するときは、次のようにしておくと分かりやすいです。
- 場所が分かる写真を撮る
- 傷や不具合のアップ写真を撮る
- 部屋名をメモする
- 指摘内容を短く書く
- 住宅会社の回答をメモする
- 補修予定日を確認する
- 補修後の確認方法を決める
たとえば、
「1階リビング南側窓横のクロスに傷。補修予定。引き渡し前に再確認」
というように書いておくと、後で見返しやすいです。
施主検査で完璧を求めすぎないことも大切
施主検査では、気になる点を確認することが大切です。
ただし、あまりにも細かい部分まで完璧を求めすぎると、かえって疲れてしまうこともあります。
新築といっても、現場で人が作るものです。
小さな傷や補修跡、素材の自然なばらつき、光の当たり方による見え方の違いなどはあります。
大切なのは、生活に支障がある不具合、図面や仕様との違い、明らかな傷や汚れ、設備の動作不良をきちんと確認することです。
迷ったときは、自分で判断せずに、
「これは通常の範囲ですか?」
「補修対象になりますか?」
「将来的に問題になりませんか?」
と確認しましょう。
ホームインスペクションを入れるべき?
施主検査に合わせて、ホームインスペクションを入れるか迷う人もいると思います。
ホームインスペクションとは、住宅診断士などの第三者に住宅の状態を確認してもらうものです。
新築の場合でも、第三者の目で確認してもらうことで安心感が得られる場合があります。
特に、次のような人は検討してもよいかもしれません。
- 施工に不安がある
- 住宅会社との信頼関係に不安がある
- これまでの工事中に気になることがあった
- 自分だけで確認するのが不安
- 高額な家なので第三者の目も入れたい
ただし、ホームインスペクションを入れる場合は、住宅会社に事前確認が必要です。
また、完成後に見える範囲には限界があります。
第三者検査を入れればすべて安心というより、不安を減らすための選択肢の一つとして考えるとよいです。
引き渡し後に不具合に気づいたら?
施主検査で見落とした不具合に、入居後に気づくこともあります。
その場合は、できるだけ早めに住宅会社へ連絡しましょう。
連絡するときは、次の内容をまとめるとスムーズです。
- 不具合の場所
- 気づいた日
- 写真や動画
- どのような状態か
- 生活に支障があるか
- いつ確認してもらえるか
引き渡し後は、入居中の傷なのか、引き渡し前からあったものなのか判断が難しくなることがあります。
そのため、入居後すぐに家全体をもう一度確認しておくと安心です。
また、住宅会社の保証やアフターサービスの範囲も確認しておきましょう。
施主検査チェックリスト
最後に、施主検査で確認したいポイントを一覧でまとめます。
| 場所 | チェック項目 |
|---|---|
| 外壁 | 傷、汚れ、欠け、シーリング、換気口まわり |
| 基礎 | 大きなひび、欠け、水たまり、配管まわり |
| 玄関 | ドア、鍵、タイル、シューズクローク、照明 |
| 室内壁 | クロスの傷、浮き、剥がれ、継ぎ目 |
| 床 | 傷、へこみ、床鳴り、隙間、汚れ |
| 天井 | クロス、照明まわり、点検口、換気口 |
| 建具 | 開閉、異音、鍵、ソフトクローズ、傷 |
| 窓 | 開閉、鍵、網戸、ガラス、サッシ、シャッター |
| コンセント | 位置、数、高さ、LAN、テレビ端子 |
| スイッチ | 位置、回路、使いやすさ、人感センサー |
| 照明 | 点灯、位置、調光、屋外照明、施主支給 |
| キッチン | 天板、収納、水栓、排水、コンロ、食洗機、換気扇 |
| 洗面所 | 水栓、排水、収納、洗濯機置き場、室内干し |
| 浴室 | 浴槽、壁、床、排水、換気扇、浴室乾燥機 |
| トイレ | 便器、水漏れ、ウォシュレット、換気扇、収納 |
| 収納 | 棚板、ハンガーパイプ、扉、照明、コンセント |
| 階段 | 手すり、踏み板、照明、スイッチ、安全性 |
| バルコニー | 排水、手すり、床、物干し、外部コンセント |
| 外構 | 駐車場、ポスト、宅配ボックス、インターホン、照明 |
| 書類 | 保証書、取扱説明書、図面、アフター窓口 |
このチェックリストを見ながら、部屋ごとに確認していくと見落としを減らしやすくなります。
新築入居準備チェックリストにも施主検査を入れておくと安心
施主検査は、新築の入居準備の中でも重要な工程です。
ネット回線、カーテン、照明、火災保険、電気・ガス・水道、住所変更などと一緒に、施主検査もチェックリストで管理しておくと安心です。
特に、次の項目は入居前に確認しておきましょう。
- 施主検査の日程
- 持ち物
- 図面・仕様書
- チェックする場所
- 指摘事項の記録方法
- 補修完了予定日
- 再確認の有無
- 引き渡し当日の確認事項
入居前にやること全体を整理したい方は、こちらの記事も参考にしてください。
よくある質問
施主検査ではどこまで細かく見てもいいですか?
目に見える傷や汚れ、建具の不具合、設備の動作、図面や仕様との違いは確認して問題ありません。
ただし、素材の自然なばらつきや、生活に支障のないごく小さな見え方まで完璧に求めすぎると、判断が難しくなることもあります。
迷った場合は、自分で決めつけずに住宅会社へ確認しましょう。
施主検査には何を持っていけばいいですか?
スマホ、図面、メジャー、メモ帳、ペン、付箋やマスキングテープ、懐中電灯、チェックリストがあると便利です。
写真を多く撮るため、スマホの充電やモバイルバッテリーも準備しておくと安心です。
施主検査は何時間くらいかかりますか?
家の大きさや確認範囲によりますが、1〜2時間程度かかることもあります。
設備説明まで含めると、さらに時間がかかる場合があります。
慌ただしく確認すると見落としやすいため、余裕のある日程で行うのがおすすめです。
施主検査で見つけた不具合は引き渡し前に直してもらえますか?
内容によります。
傷や汚れ、建具の調整、軽微な補修などは引き渡し前に対応してもらえることがあります。
ただし、部材の取り寄せや工事が必要な場合は、引き渡し後の対応になることもあります。
補修予定と再確認の方法を必ず確認しておきましょう。
引き渡し後に傷や不具合を見つけたらどうすればいいですか?
できるだけ早めに住宅会社へ連絡しましょう。
写真や動画を撮り、場所と状態が分かるように伝えるとスムーズです。
時間が経つと、入居後についた傷かどうか判断しづらくなるため、入居後すぐに家全体を確認しておくと安心です。
ホームインスペクションは必要ですか?
必須ではありませんが、不安が強い場合や第三者の目で確認してもらいたい場合は検討してもよいです。
ただし、完成後に見える範囲には限界があります。
利用する場合は、住宅会社に事前確認したうえで、どこまで確認できるのかも把握しておきましょう。
まとめ|施主検査は気持ちよく入居するための大事な確認
新築の施主検査は、引き渡し前に家の状態を確認できる大切な機会です。
壁や床の傷、建具の動き、窓や網戸、コンセントやスイッチ、キッチンや浴室などの設備、外構や玄関まわりなど、入居前に確認しておきたいポイントはたくさんあります。
ただし、施主検査は住宅会社を責める場ではありません。
気になる点を冷静に共有し、引き渡し前に直せるものを確認するための場です。
大切なのは、順番を決めて確認すること、写真とメモを残すこと、指摘事項の補修予定を確認することです。
新築の入居前は、引っ越し準備や手続きで慌ただしくなりがちです。
だからこそ、施主検査のチェックリストを用意して、落ち着いて確認できるようにしておきましょう。