家づくりを始めると、思っている以上に「決めること」が多くて驚きます。
土地探し、住宅会社選び、間取り、住宅ローン、外構、家具家電、引っ越し、各種手続き……。
最初は「なんとなく良い家が建てられればいい」と思っていても、いざ動き始めると、頭の中だけで管理するのはかなり大変です。
しかも家づくりは、金額が大きいです。
ちょっとした見落としが、数十万円、場合によっては数百万円の差になることもあります。
そこで作っておきたいのが、家づくりノートです。
家づくりノートとは、理想の暮らし、予算、スケジュール、TODOリスト、住宅会社との打ち合わせ内容などをまとめておくためのノートです。
紙のノートに書く方法もありますが、個人的にはExcelやスプレッドシートで作る方法がおすすめです。
この記事では、家づくりノートに何を書けばいいのか、Excelでどう管理すればいいのかを、初心者向けにわかりやすく解説します。
家づくりノートとは?
家づくりノートとは、簡単にいうと「家づくりの情報をまとめておくノート」です。
たとえば、こんなことを整理します。
- どんな家に住みたいか
- どんな暮らしをしたいか
- 土地に求める条件
- 間取りの希望
- 住宅会社との打ち合わせ内容
- 見積もり金額
- 住宅ローンの予定
- 家具家電の購入リスト
- 引っ越しまでのスケジュール
- 入居後にかかるお金
家づくりでは、決めることがどんどん増えていきます。
最初は覚えているつもりでも、打ち合わせが増えると、
「前回なにを言われたっけ?」
「この金額って何の費用だっけ?」
「次までに何を決めるんだっけ?」
ということが普通に起きます。
家づくりノートを作っておくと、こうした抜け漏れを防ぎやすくなります。
家づくりノートはなぜ必要?
家づくりノートが必要な理由は、家づくりには「知らないと損すること」が多いからです。
住宅会社の担当者が丁寧に教えてくれる場合もありますが、すべてを完璧に管理してくれるわけではありません。
むしろ、自分たちでも情報を整理しておかないと、相手のペースで話が進んでしまうこともあります。
特に注意したいのが、次の3つです。
- 予算オーバー
- スケジュールの遅れ
- 家族間の認識違い
家づくりは、最初に聞いた金額だけで終わらないことが多いです。
建物本体価格だけでなく、土地代、外構費、登記費用、住宅ローン手数料、火災保険、家具家電、引っ越し費用など、あとからいろいろな費用が出てきます。
また、夫婦で家づくりを進める場合も、意外と希望がズレます。
夫は予算重視。
妻は家事動線重視。
子ども部屋の考え方も違う。
親からも意見を言われる。
こうなると、頭の中だけで整理するのはかなり難しいです。
だからこそ、家づくりノートを作って、情報を一か所にまとめておくことが大切です。
紙・PDF・Excel、どれで作るのがいい?
家づくりノートは、紙でもPDFでもExcelでも作れます。
それぞれメリットがあります。
紙のノートは、思いついたことをすぐ書けるのが便利です。
PDFは印刷して使いやすいです。
ただ、予算やスケジュールまでしっかり管理したいなら、Excelやスプレッドシートの方が使いやすいです。
特にExcelが便利なのは、お金の管理です。
家づくりでは、金額の変更が何度もあります。
「外構費が増えた」
「地盤改良費が必要になった」
「キッチンをグレードアップした」
「家具家電の予算を追加した」
こういうとき、紙やPDFだと毎回計算し直す必要があります。
でもExcelなら、数字を入れ替えるだけで合計金額が自動で変わります。
家づくりはお金の動きが大きいので、予算管理だけでもExcelにしておく価値があります。
家づくりノートに入れておきたい項目
家づくりノートには、いろいろな項目を入れられます。
ただ、最初から完璧なものを作ろうとすると大変です。
まずは、次の項目があれば十分です。
1. 理想の暮らしメモ
家づくりで最初に考えたいのは、間取りではありません。
まず考えるべきなのは、どんな暮らしをしたいかです。
いきなり「リビングは何帖ほしい」「収納はどれくらいほしい」と考えるよりも、先に暮らし方を整理した方が失敗しにくくなります。
たとえば、こんなことを書いてみましょう。
- 平日はどんな生活をしたいか
- 休日は家で何をしたいか
- 家事をどれくらい楽にしたいか
- 子どもとどう過ごしたいか
- 在宅ワークをする予定はあるか
- 来客は多いか
- 洗濯物は外に干したいか、室内干しが多いか
- 収納はどこにどれくらい必要か
- 将来、部屋の使い方は変わりそうか
このあたりを整理しておくと、住宅会社に希望を伝えやすくなります。
逆にここがあいまいなままだと、営業担当者や設計士の提案に流されやすくなります。
もちろん提案を受けること自体は悪くありません。
ただ、自分たちの軸がないまま進めると、完成してから「なんか思っていた暮らしと違う」と感じることがあります。
家づくりノートでは、まず理想の暮らしを言葉にしておきましょう。
2. 参考画像・アイデア保存リスト
家づくりをしていると、SNSや住宅会社の施工事例、Pinterest、Instagramなどで「この雰囲気いいな」と思う画像を見ることが増えます。
外観、キッチン、リビング、洗面台、収納、玄関、庭、照明など、参考にしたいものがどんどん出てきます。
ただ、画像をバラバラに保存していると、あとから見返すのが大変です。
そこで、家づくりノートにアイデア保存リストを作っておくと便利です。
項目はこんな感じで十分です。
| 項目 | 内容 |
|---|---|
| 保存日 | いつ見つけたか |
| 場所 | 外観、リビング、キッチンなど |
| 参考URL | 画像や記事のURL |
| 気に入ったポイント | 色、素材、雰囲気、収納など |
| 優先度 | 高・中・低 |
| メモ | 家族の意見や注意点 |
Excelに画像を直接貼り付けても良いですが、枚数が増えるとファイルが重くなります。
最初はURLとメモを残しておくだけでも十分です。
「なんとなく好き」ではなく、
「なぜ好きなのか」
「どこを取り入れたいのか」
まで書いておくと、打ち合わせでも役に立ちます。
3. 家づくりTODOリスト
家づくりでは、やることが本当に多いです。
しかも、やるタイミングを間違えると、あとで慌てることもあります。
TODOリストには、次のようなカテゴリを入れておくと便利です。
- 土地探し
- 住宅会社選び
- 資金計画
- 住宅ローン
- 間取り
- 契約
- 外構
- 火災保険
- 引っ越し
- 家具家電
- 入居後の手続き
それぞれのTODOには、期限、担当者、ステータス、メモを入れておきましょう。
たとえば、こんな感じです。
| やること | 期限 | 担当 | 状況 | メモ |
|---|---|---|---|---|
| 住宅ローン事前審査 | 5月10日 | 夫 | 対応中 | 必要書類を確認 |
| 火災保険の比較 | 6月1日 | 妻 | 未着手 | 3社くらい見る |
| 引っ越し業者見積もり | 7月15日 | 夫婦 | 未着手 | 繁忙期注意 |
ステータスは、細かくしすぎなくて大丈夫です。
- 未着手
- 対応中
- 完了
- 保留
この4つくらいで十分です。
家づくりは、夫婦どちらか一方に負担が偏りやすいです。
TODOリストを作っておくと、「誰が何をやるか」が見えるので、家族で進めやすくなります。
4. スケジュール管理シート
家づくりでは、スケジュール管理もかなり大切です。
住宅展示場の見学、住宅会社との打ち合わせ、土地の確認、銀行との面談、契約、着工、上棟、引き渡し、引っ越し。
予定が増えると、普通のカレンダーだけでは管理しにくくなります。
家づくりノートには、スケジュール管理シートも作っておきましょう。
入れておきたい項目は以下です。
| 項目 | 内容 |
|---|---|
| 日付 | 予定の日 |
| 開始時間 | 打ち合わせなどの開始時間 |
| 終了時間 | 終了予定時間 |
| 予定名 | 住宅会社打ち合わせ、銀行面談など |
| 場所 | 展示場、銀行、現地など |
| 内容 | 当日確認すること |
| 持ち物 | 必要書類など |
| メモ | 注意点や次回までの宿題 |
Googleカレンダーに予定を入れている人も多いと思います。
Excelで予定を整理しておけば、あとからGoogleカレンダーに入力しやすくなります。
家族で予定を共有したい場合にも便利です。
5. 予算管理シート
家づくりノートで一番大事と言ってもいいのが、予算管理です。
家づくりは、とにかくお金の項目が多いです。
建物本体価格だけを見ていると、あとからかなり焦ることがあります。
予算管理シートでは、少なくとも次の項目を分けて管理しましょう。
- 土地にかかる費用
- 建物にかかる費用
- 住宅ローンや契約にかかる費用
- 引っ越し費用
- 家具家電費用
- 入居後にかかる費用
家づくりでは「本体価格は予算内だったのに、総額で見るとかなり高くなった」ということがよくあります。
最初から総額で見ておくことが大切です。
家づくりに使える無料Excelテンプレート
予算管理、TODO、スケジュール、理想の暮らしを整理できるExcelテンプレートを無料で配布しています。
家づくりで抜け漏れを防ぎたい方は、ぜひ活用してみてください。
※本ページで配布しているExcelテンプレートは、当サイト「家づくりノート」が独自に作成したものです。 住宅会社・金融機関・行政機関などの公式資料ではありません。 入力内容や計算結果はあくまで目安としてご利用いただき、最終的な金額や条件は各住宅会社・金融機関・専門家にご確認ください。
土地にかかる費用
土地を買う場合、土地代だけで終わるわけではありません。
土地関連では、次のような費用がかかることがあります。
- 土地代
- 仲介手数料
- 固定資産税の清算金
- 登記費用
- 地盤調査費
- 地盤改良費
- 解体費
- 造成費
- 水道引き込み費
- 境界確定費用
特に注意したいのは、地盤改良費や水道引き込み費です。
土地価格だけ見ると安く感じても、あとから追加費用が出ることがあります。
「この土地、安くて良さそう」と思ったときほど、総額で確認しておきましょう。
建物にかかる費用
建物にかかる費用も、本体価格だけではありません。
次のような費用も考えておく必要があります。
- 建物本体価格
- 付帯工事費
- 外構費
- 設計料
- 照明
- カーテン
- エアコン
- 太陽光発電
- 蓄電池
- オプション工事
- 収納追加
- コンセント追加
注文住宅では、打ち合わせを重ねるうちにオプションが増えやすいです。
キッチンを少し良くする。
お風呂をグレードアップする。
床材を変える。
窓を増やす。
コンセントを追加する。
外構を少しこだわる。
ひとつひとつは小さく見えても、積み上がると大きな金額になります。
Excelで管理しておくと、どこで予算が増えているのかが見えやすくなります。
住宅ローンや契約にかかる費用
住宅ローンや契約にも、意外とお金がかかります。
見落としやすいのが、次のような費用です。
- 住宅ローン事務手数料
- 保証料
- 印紙税
- 抵当権設定費用
- 所有権保存登記
- 所有権移転登記
- 司法書士報酬
- 火災保険
- 地震保険
- つなぎ融資費用
このあたりは、家づくり初心者にはわかりにくい部分です。
「土地と建物の金額だけ見ていたら、諸費用で思ったより増えた」ということにならないように、最初から予算に入れておきましょう。
引っ越し・家具家電にかかる費用
新居に入るときは、引っ越しや家具家電にもお金がかかります。
たとえば、こんな費用です。
- 引っ越し費用
- 冷蔵庫
- 洗濯機
- エアコン
- テレビ
- ソファ
- ダイニングテーブル
- ベッド
- カーテン
- 照明
- 収納用品
- 掃除用品
- インターネット工事
新築になると、家具や家電も新しくしたくなるものです。
「せっかくならソファも新しくしたい」
「カーテンも部屋に合わせたい」
「エアコンも新しく必要だった」
こうして気づくと、かなりの金額になります。
家具家電費用は後回しにされがちですが、最初から予算に入れておいた方が安心です。
入居後にかかる費用
家づくりでは、建てるまでのお金に目が行きがちです。
でも、本当に大事なのは入居後です。
家は建てたあともお金がかかります。
入居後にかかる主な費用は以下です。
- 固定資産税
- 都市計画税
- 火災保険の更新
- 地震保険の更新
- 外壁メンテナンス
- 屋根メンテナンス
- シロアリ対策
- 給湯器交換
- 太陽光設備のメンテナンス
- 庭や外構のメンテナンス
- 町内会費
住宅ローンの返済額だけを見て「これなら払えそう」と判断するのは少し危険です。
実際には、住宅ローンに加えて、固定資産税、保険、修繕費、光熱費などがかかります。
家づくりノートでは、入居後の費用もできるだけ見える化しておきましょう。
住宅ローンは「月々の返済額」だけで考えない
住宅ローンを考えるとき、多くの人が月々の返済額を気にします。
もちろん月々いくら払うかは大切です。
ただ、それだけで判断するのは危険です。
たとえば、住宅ローンの返済が月10万円だったとしても、それ以外に固定資産税、火災保険、修繕費、光熱費がかかります。
つまり、本当に見るべきなのはこういう金額です。
住宅ローン返済額
+ 固定資産税
+ 火災保険・地震保険
+ 修繕費の積立
+ 光熱費
= 本当の住居コスト
銀行や住宅会社は「借りられる金額」を教えてくれます。
でも大切なのは、借りられる金額ではなく、無理なく返せる金額です。
家づくりノートで毎月の住居コストを整理しておくと、無理のない予算を考えやすくなります。
住宅会社比較にも家づくりノートは使える
家づくりノートは、住宅会社を比較するときにも役立ちます。
住宅会社ごとに、見積もりの出し方や説明の仕方は違います。
一見安く見える会社でも、よく見ると外構費や付帯工事が入っていないことがあります。
比較するときは、次のような項目をまとめておくと便利です。
| 比較項目 | 住宅会社A | 住宅会社B | 住宅会社C |
|---|---|---|---|
| 本体価格 | |||
| 付帯工事費 | |||
| 外構費 | |||
| 諸費用 | |||
| 標準仕様 | |||
| 断熱性能 | |||
| 保証内容 | |||
| 担当者の対応 | |||
| 追加費用の説明 | |||
| 総額のわかりやすさ |
住宅会社選びでは、金額だけでなく、説明のわかりやすさも大切です。
「何にいくらかかるのか」をきちんと説明してくれる会社の方が、後悔しにくいです。
家づくりノートに比較表を作っておくと、冷静に判断しやすくなります。
家づくりノートExcelに入れておきたいシート一覧
Excelで家づくりノートを作るなら、以下のようなシートがあると便利です。
| シート名 | 管理できること |
|---|---|
| 使い方 | テンプレートの使い方 |
| 理想の暮らし | 家族の希望や優先順位 |
| アイデア保存 | 参考画像やURL |
| TODOリスト | やることと期限 |
| スケジュール | 打ち合わせや手続き予定 |
| 予算管理 | 土地・建物・諸費用の合計 |
| 住宅ローン | 月々の返済額の確認 |
| 家具家電 | 購入予定と予算 |
| 入居後費用 | 固定資産税や修繕費 |
| 住宅会社比較 | 複数社の比較 |
全部を最初から完璧に入力する必要はありません。
まずは、
- 理想の暮らし
- TODOリスト
- 予算管理
この3つから始めるだけでも十分です。
家づくりが進んできたら、スケジュールや家具家電、住宅会社比較も追加していけば大丈夫です。
家づくりノートを続けるコツ
家づくりノートは、作って終わりではありません。
家づくりが進むたびに、少しずつ更新していくことが大切です。
続けるコツは、細かく作りすぎないことです。
最初から完璧な表を作ろうとすると、入力するのが面倒になります。
まずはざっくりで大丈夫です。
- 気になったことを書く
- 金額が出たら入れる
- 次回までに確認することを書く
- 打ち合わせ後にメモを残す
これくらいの使い方で問題ありません。
大事なのは、家づくりの情報がバラバラにならないことです。
LINE、メモ帳、紙の資料、メール、写真フォルダに情報が散らばると、あとで探すのが大変です。
家づくりノートを「情報の置き場所」として使うだけでも、かなり楽になります。
まとめ:家づくりノートは後悔しないための準備
家づくりは、楽しい反面、決めることもお金の管理も多いです。
なんとなく進めてしまうと、予算オーバーやスケジュールの遅れ、家族間の認識違いが起きやすくなります。
だからこそ、家づくりノートを作って、情報をひとつにまとめておくことが大切です。
特にExcelで作れば、予算、スケジュール、TODO、住宅会社比較、入居後費用までまとめて管理できます。
家づくりノートは、ただのメモではありません。
自分たちの理想の暮らしを整理し、住宅会社に流されず、無理のない予算で家づくりを進めるための大切な道具です。
これから家づくりを始める人は、まずは簡単な家づくりノートを作るところから始めてみてください。
最初は完璧でなくて大丈夫です。
「やること」「お金」「理想の暮らし」を見える化するだけでも、家づくりはかなり進めやすくなります。
家づくりに使える無料Excelテンプレート
予算管理、TODO、スケジュール、理想の暮らしを整理できるExcelテンプレートを無料で配布しています。
家づくりで抜け漏れを防ぎたい方は、ぜひ活用してみてください。
※本ページで配布しているExcelテンプレートは、当サイト「家づくりノート」が独自に作成したものです。 住宅会社・金融機関・行政機関などの公式資料ではありません。 入力内容や計算結果はあくまで目安としてご利用いただき、最終的な金額や条件は各住宅会社・金融機関・専門家にご確認ください。